電験3種の科目合格制度についてご存じでしょうか。
今回は科目合格の制度や活用方法について解説します。電験3種の取得を検討されている方は、是非ご覧ください。
科目合格制度とは
電験には科目合格制度という制度があります。電験3種の試験は4科目あり、合格した科目は次回の受験の際に免除される制度の事です。
科目合格制度を理解し上手く活用すれば、電験3種の資格取得に大きく近づくことができます。
電験3種の試験内容
電験3種は受験科目が「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目あり、各科目の試験をすべて合格することで取得できる資格です。
各科目の大まかな出題範囲は以下の通りですが、各科目でも出題範囲はかなり広く、計画的な勉強や対策が必要です。
科目名 |
科目の内容 |
---|---|
理 論 |
電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測 |
電 力 |
発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料 |
機 械 |
電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理 |
法 規 |
電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理 |
出典:一般財団法人 電気技術者センター
科目合格の制度内容
前述したように、電験3種は「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目の学科試験に合格する必要があります。
1回の試験で4科目を受験することが可能ですが、1回ですべての学科に合格する必要はありません。
合格した科目は、以降の3年間(合格した年から)は試験が免除されます。つまり、最初に科目合格した年から3年以内に4科目に合格すれば、資格を取得することができます。
ちなみに3年たてば、免除期間は失効するため再受験が必要です。
この免除制度を科目合格制度と言います。
有効期間、科目合格例
科目合格制度は合格した年から3年間有効です。
電験3種は令和4年度以降、年2回の受験が可能となりました。そのため毎回受験すれば、1つ目の科目合格から6回以内に4科目合格すれば、資格を取得することができます。
①3年目に合格するパターン例
「理論」を合格以降、3年以内に4科目合格
②3年以内に合格するパターン
「機械」を合格以降、2年目で合格
③科目合格が失効するパターン
「理論」を合格したが、3年以内に残りの4科目(法規のみ)が合格ができず、「理論」が4年目に失効
科目合格を活用する方法
科目合格をすると勉強科目を絞ることができるため、勉強効率が上がります。
科目合格を活用するには受験する回によって絞った勉強をすることが大切です。
例えば、法規は暗記が多いため1年目から少しずつ勉強し、下記パターンのように1年目は理論を絞って勉強し受験する。2年目に機械、3年目に電力と受験科目を絞って勉強し、3年かけて取得することも可能です。
まとめ
電験3種の受験を決めたら、まずは学習計画を立てましょう。勉強範囲は4科目もあり、かなり広いですが、計画的に絞って勉強すれば取得可能な資格です。
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